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TOPスタッフリコメンドカフェーパウリスタのコーヒー「森のコーヒー」について

森のコーヒーについて

地球の裏側で作られるこだわりの「森のコーヒー」。カフェーパウリスタのバイヤーは、ブラジルをはじめとした世界各地のコーヒー産地に足を運び、生産者に直接会って話し、そしてその目で実際のコーヒー作りを確かめているそうです。
その中でもひときわ強い個性の持ち主であるブラジル「サント・アントニオ農園」のジョン・ネット氏。他に類のない方法で生み出される「森のコーヒー」の秘密をカフェーパウリスタの長谷川社長からお聞きしました。

“コーヒーの哲学者”それがジョン・ネット氏

「ようやくここへ帰ってきた」。ブラジルの大地を踏みしめると、ふとそんなことを言ってみたくなる。毎年、コーヒーの収穫時期にはブラジルの農園をあちこち訪れているが、ここ「サント・アントニオ農園」は他の農園とはまるで違う。何しろ見た目からして”コーヒー畑”らしくないのだ。”畑”と言うよりは”森”である。
数メートルの高さにまで伸びたコーヒーの木。鬱蒼と生い茂ったこの森の中でコーヒーが作られているとはとても想像しがたい。そしてこの森の主がジョン・ネット氏である。はるばる日本からやってきたと言うのに、挨拶もそこそこに、もう農園に案内しようとしている。
彼は代々続くコーヒー農園に生まれ、1970年からこの農園を任され、1988年には農園を無農薬化した。大学では機械工学を専攻していたせいか、近代農法には一切背を向け、自分で素朴に感じたよい農法、つまり自然農法を何の抵抗もなく実践している。常に実験を繰り返し、新しいことに挑戦している。
ジョン・ネット氏は「無農薬で美味しいコーヒーを作ることが誇り」という。「自然を大切にし、自然の恵みを最大限に生かし、自然のうちにコーヒーを生み出す。それが私の目指す理想の完熟コーヒーです」。なんというか、農園主と言うよりも哲学者のような人だ。

常識にとらわれない独特のコーヒー作り

「サント・アントニオ農園」は、コーヒーづくりに最適な環境に恵まれたブラジル、サンパウロ州モコカ地区にあり、コーヒー農園の多い地域である。しかし、ジョン・ネットさんのような一風変わった農法でコーヒーがつくられているのはここだけだ。
農薬や化学肥料を一切使わないだけではなく、コーヒーの木を剪定もしない。自然のままに育ったコーヒーの木は、数メートルの高さにまで伸びてジャングルのようになっている。薄暗い森のような状態は、コーヒーにとっては最適な環境。地面には落ち葉が積もっているのでふかふかしている。この農園を訪れるたびに思うことなのだが、心が癒されるような気がする。

そもそも本来のコーヒーの姿とは?

コーヒー発祥の地、エチオピアではジャングルの中でさまざまな植物に混じって自生していた「コーヒーの木」。それを近代農法では、収穫し易いようにコーヒーの木だけをきれいに植えて、1.5メートル程度の高さで切り落としてしまうのだ。
そうすることによって機械でも収穫できるようになるので、人件費がかからない。一度に大量に収穫できるのでコストもかからない。作業の効率を考えたら非常に合理的だ。この近代農法は、第二次世界大戦後に「農業技術者」と呼ばれる人々によって指導され、農作物の安定した生産を目的としてものだった。
しかし、弊害も多い。もともとコーヒーの木は弱いため、単独で植えた状態ではすぐに病気にかかってしまう。だからブラジルの大抵の農園では、化学肥料や農薬を使うようになり、その結果、農園の土には虫もミミズもいなくなってしまった。しかも機械で収穫したら未熟豆も混ざるので味も当然悪くなる。
当時、ジョン・ネット氏は「昔のコーヒーは美味しかった」と言う言葉をよく耳にするようになっていた。こうした近代農法のあり方に疑問を抱き、「コーヒーの木が生まれたエチオピアのジャングル状態に戻そう」と言う考えを思いついたのである。

 

コーヒーと相性のいい木

直射日光に弱く、単独では育ちにくいコーヒーの木には「相性のいい木」があり、それを一緒に植えれば、農薬や肥料の助けなしにコーヒーを育てることが出来る。落ち葉などが自然の肥料になるので、化学肥料や有機肥料も必要ない。
このナチュラルな栽培方法は、「コーヒーの木も普通の木と同じで、勝手に育つのが一番いいに決まっている」という考え方からきている。
「木は肥料を与えなければ自分で栄養を探そうと根をのばし、落ち葉の栄養などを自分で吸収して成長していく。ところが化学肥料を与えると、それだけで木はお腹いっぱいになってしまい、葉は緑色をしていても光合成が出来ない状態になってしまう。 それは木にとって決していいことではありません」。ジョン・ネット氏の言葉にはとても説得力がある。

 

収穫するタイミングの違いが、味の違いを決定的にする

無農薬など、オーガニックな部分にばかり目が向いてしまいがちだが、本当の違いは、コーヒーのみが熟して真っ黒になり、地面に落ちるのを待って収穫するという、特殊な収穫方法が最大の特徴だとネット氏は言う。
「コーヒー豆も桃やリンゴと同じで、木になった状態で完全に熟すまで待つと、果肉の部分にある甘みが実の中に入り込んでいく。でも、多くのコーヒー農園では、完全に熟した状態で収穫すると、収穫後すぐに発酵してしまうので、早めに収穫してしまう。そうして糖度があがりすぎると言うリスクを避けている。それに、普通の農園では完熟して地面に実が落ちるとすぐに発酵してしまう。この農園でそうならないのは、収穫期に雨が降らず、地面が乾燥していることと、地面に堆積した腐葉土中の微生物が豆を発酵から守ってくれているからだ」。
様々な条件・環境があるからこそ世界の常識に反した農法がうまくいっている。

 

訪れるたびに新たな発見がある

酸味が生きたコーヒーは世界中にある。また、世界のコーヒーをテストして順位を決める「カップオブエクセレンス」の中で、上位10位がアンウォッシュドではなくセミウォッシュドのコーヒーだった。酸味はわかりやすく、テストに通り易いと言うこともあり、種類も多い。だが、ジョン・ネット氏がこだわるのは甘みのあるコーヒーだ。
ジョン・ネット氏も酸味の生きたコーヒーを作ろうと思えば出来るはずだ(赤い実を収穫して皮をむく)。だが、実が赤いうちに収穫してしまうと甘みが下がり、ボディがあまりないシャワシャワしたコーヒーになってしまう。利益だけを追求するのであれば、酸味のコーヒーを作ったほうがよいのだが、ジョン・ネット氏はあえて甘みのあるコーヒーにこだわり続けている。
毎年、この農園を訪れるたびに教えられることは多い。今回の訪問でも新たな発見がたくさんあったし、彼の農園自体も明らかに進歩しているように見受けられた。これまでも、そしてこれからも彼は進歩し続ける。そのコーヒー作りへの情熱は決して終わることがないだろう。美味しいコーヒーにこだわる我々としても彼の哲学から学ぶことは多い。

 
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